買取された着物はその後どうなる？気になる行方について解説

買取業者などに売られた着物は、その後一体どこへ行くのでしょうか？

思い入れのある着物ほどその行方は気になり、「誰かに有効活用して欲しい」と思いますよね。

そこで、今回の記事では「買取後の着物の行先」についてのいくつかの経路と、希望に叶った後処理をしてもらえるポイントを紹介します。

買い取ってもらった着物のその後の行方

着物買取業者に買い取られた着物は、着物の品質や保存状態によって、また業者によっても扱われ方が変わってきます。以下詳しくみていきましょう。

状態のいい着物や需要が高いと思われる場合は、お手入れの後そのまま再販売します。

保存状態があまり良くない場合でも、クリーニングやシミ抜き、また手直しをすればキレイになると判断されるものは、再販売の対象です。

買い取られた着物が再販売されるまでには主に以下のような手入れが施されます。

買取業者が着物を自社販売できる場合は、自社の店頭やネットショップで、また販売を行っていない場合には、他の販売店に売られる場合もあります。

質の良いリサイクル着物は「着物は好きだけど、新品は高くて手が出ない」と言う人に人気です。

自社販売を行っていない買取業者の場合、業者のみが参加できるオークションや競りに出されるケースが多いです。

オークションに参加する企業は、「レンタルショップ」、「リサイクルショップ」、「着付け教室」や、「海外の業者」などさまざま。

企業への販売経路をどれだけ持っているかによって、買い取れる着物の種類や質が異なるので、買取業者Aでは値段が付かなかったけれど、買取業者Bでは買い取ってもらえた、ということがあるんですね。

現在は特にレンタルショップへの販売が多いため、観光客向けの華やかな柄が売れやすく好まれる傾向があります。

着物に大きなシミや汚れ、損傷等があり「着物としての価値が無い」と判断された場合は、汚れていない部分の生地を使って、バッグや洋服、ストールやランチョンマット等いろいろなものにリメイクされ販売されることもあります。

着物地にある程度の幅や長さがあれば、半衿や帯揚げなどに使う事も可能です。そのような場合は、端切れの状態で販売されます。

ただ、着物を生地に戻すのは意外と手間がかかるため、リメイク業者への販路を持つ買取業者、もしくは自社でリメイクを行っている業者は一部に限られています。

値段が付かず無償で引き取られた着物は、チャリティーや、着付け教室、劇団や海外などに寄付される事もあります。

「自分では着ない、着れない」という理由で泣く泣く売った着物も、「他の誰かに有効活用してもらえる」事が事前に分かっていれば安心です。

寄付できるかどうかは業者によって異なるので、もし希望する場合は予め調べておくといいでしょう。

寄付やその他の活用ルートを持っていない買取業者に無償で回収された着物は、残念ながら処分の対象になってしまいます。

売却した着物にそれほど執着が無く、「無料で引き取って処分してもらえれば楽」と考えている人には向いていますが、「思い入れのある着物が処分されてしまうのはイヤ」と考える人には不向きです。

ただ無料処分も業者によっては行っていないこともあります。

その場合は引き取れなかったものとして返却されるので、もし処分が目当ての場合は無料引き取りや回収を行ている業者を選びましょう。

値段の付かない着物も「処分ではなく、有効活用して欲しい」と考える場合は、以下の方法で対処してみましょう。

売却した着物のその後が気になる場合は、査定時買取業者にしっかりと確認しましょう。

その上で「自分は着れないけれど、他の人に有効活用してもらいたい」等こちら側の意思を伝えます。

こうすることで、手放した着物が不本意な形になってしまう事を防ぐ事ができます。

ただ、業者に寄付先の伝手がなかったり、寄付もできないほど着物が傷んでしまっている場合、寄付する着物が多すぎて飽和している場合などは意向に添えないことがあるので理解しておきましょう。

売却後の着物の行方に納得が行かない場合には、別の業者にも相談してみましょう。業者によっては、販路や寄付先のルートを持っていて、希望通りに扱ってくれる所もあるからです。

買取金額はもちろん、着物の行く先も含めて納得の行く形で取引しましょう。

「着物が無償で引き取られたら処分されてしまうかも…」と心配な場合は、他の着物と一緒にまとめて売る事で、値段がつかないかどうかを相談してみましょう。着物自体に値が付けば、業者側も活用の方法を考えてくれるかもしれません。

ただし、そこで値が付いたとしても、処分される場合ももちろんあるので、万が一の時の覚悟はしておきましょう。

思い入れのある着物を売却する際、査定額と同じくらい大切になってくるのが「売却後の着物の行方」です。

査定は無料で行う事ができるので、その後の行方に納得がいかなければもちろん断っても大丈夫です。

大切な着物を他の所で誰かに有効活用してもらうためにも、売り手側の気持ちを大切に扱ってくれる買取業者と取引を行いましょう。