着物の基礎知識

着物のアンサンブルとは。着る時期や、ダサいを払拭するコーディネート方法を紹介

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アンサンブル 着物の基礎知識
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みなさんは着物の「アンサンブル」についてご存じでしょうか?

「聞いたことはあるけれど、どんなものかはよく分からない」という人も多いのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では「アンサンブル」の事について、そもそも「アンサンブルとは」という基本的な所から、「アンサンブル」に関する様々な疑問、またコーディネートの方法なども詳しく紹介します。

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着物のアンサンブル(お対)とは

兵児帯着用

アンサンブルとは 同じ生地を使って仕立てた着物と羽織りのセットの事で、「お対」とも呼びます。洋服で言う所の「セットアップ」と同じ様なものです。

ただし黒紋付や色紋付などの着物は、基本的に長着と羽織をあわせて仕立てるため、お揃いであっても「アンサンブル」とはあまり呼びません。

「アンサンブル」が指すのは一般的に、紬やウールなどの普段着で羽織りと着物がセットになっているもの

紬やウールは「織り」の着物で、礼装である留袖や訪問着などのような「染め」の着物と比べると格下の着物になります。

したがって、フォーマルな場にはNGですが、おしゃれ着としてちょっとしたお出かけなどに着用し、楽しむ事ができる着物です。

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着物のアンサンブルの着方Q&A

振袖04

アンサンブルの着物を着る時に、注意しなければいけないルールなどはあるのでしょうか?以下Q&A方式で解説していきます。

Q.男性がアンサンブルの着物を選ぶのはダサいの?

A.アンサンブルがダサいわけではないが、男性は特に個性を出すのが難しいというデメリットはある

アンサンブル着物は決してダサくはありません。

しかし、着物の上に同じ生地の羽織りを羽織ると、前面の羽織から覗く帯以外の部分を同じ着物地が占める事になってしまい、暗い色味の場合は地味な感じ、明るい着物であっても変化がないイメージになりがちです。

特に男性の場合は、着物地も柄の無い1色ものが多く、着物に合わせる帯も落ち着いた色味になってしまいます。

更に、女性と違って帯揚げや帯締めなどでアクセントをつけることもできないため、個性が出しにくく、コーディネートを楽しみたい人にとっては少し物足りなさを感じてしまう人もいるかもしれません。

しかし、そのような場合でも、ハットを被ったり、マフラーを首に掛けたりと工夫次第でいくらでもおしゃれを楽しむことが可能です。

Q.アンサンブルの着物は子供っぽい?年齢は何歳まで?

A.アンサンブルの着物に対象年齢はありません。

ただ、ウールのアンサンブル等の場合は、紺地に黄色や赤の絣模様や、黄色地に紺や赤のラインが入った格子柄など、派手な色使いのものが多いので、全体的なイメージとして「アンサンブルは子供っぽい」と感じてしまうのかもしれません。

しかし、ウールのアンサンブルの中にも落ち着いた色味の着物地も沢山ありますし、また紬のアンサンブルなどは、落ち着いた柄や色合いも多いのでイメージにはとらわれ過ぎず、「年相応」な色柄を選び、どんどんアンサンブルを楽しみましょう。

Q.ウールのアンサンブルを着る時期はいつ?

A.ウールのアンサンブルは、秋口から春の初めまでの3シーズン、ほぼ通年に渡って楽しむ事ができます。

ウールの着物は単衣(裏地のついていないもの)が多いのですが、素材自体が厚地で暖かく、アンサンブルの場合は更に羽織も羽織る事もできます。そのため、寒い冬でもあまり寒さを感じる事なく、一年のうちの長い期間を楽しむ事ができるのです。

秋口のまだ暑さが残る時期や、寒い時期を過ぎてポカポカと暖かくなってきたら、羽織りを外して着物だけを着用したりと、気候に合わせて着まわす事ができるのもアンサンブルの便利な所です。

ウール地は、シワになりにくく、汚れや水を弾いてくれる性質があり、おしゃれ着用洗剤を使えば自宅の洗濯機でも洗う事ができるので、お手入れが簡単なのも魅力のひとつです。

アンサンブルをどんどん普段着として取り入れて、ランチやちょっとしてお出かけなど、日常の色々なシーンで楽しみましょう。

Q.大島紬のアンサンブルを着る時期はいつ?

A.大島紬のアンサンブルも、ウールのアンサンブルと同じく暑い夏以外の3シーズン着る事ができます。

大島紬は、鹿児島県の奄美大島で作られている絹100%の高級絹織物で、地元で採れる鉄分の多い泥で染めた「泥大島」が代表的で、光沢のある黒地の美しい生地が特徴です。

大島紬

軽くて暖かいという特徴を持つ大島紬は、暑い夏の時期を除きほとんど通年着用可能です。更に、アンサンブルの場合は、特に羽織りを着るので寒い冬でも暖かく過ごす事ができます。

ウールの着物と同じ様に、寒い時期には羽織とセットで、また夏に近づいてきたら着物のみでと季節に合わせて着まわす事ができます。

Q.帯は半幅帯?名古屋帯?

A.アンサンブルに合わせる帯は、半幅帯でも名古屋帯でもどちらでもOKです。

おしゃれ着として着用するアンサンブルは、フォーマル向きではないので、礼装に合わせる袋帯だと、少しちぐはぐなイメージになってしまいます。

名古屋帯を合わせると、少しきちんとしたイメージに、半幅帯はよりカジュアルな印象になります。
名古屋帯に比べると、半幅帯の方が帯結びが簡単なので、着物初心者さんには半幅帯がおすすめです。

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アンサンブルの着物のコーディネート方法

半襟

アンサンブルの着物をより楽しむためのコーディネート方法をみていきましょう。

地味かも…と思う柄は、反対色や遊び心のある帯で引き締める

「アンサンブルを着てみたけれど、少し地味かも」と思う場合には、帯の色や柄でアクセントを付けてみましょう。

特に、落ち着いた色や柄のアンサンブルの場合、全体の印象が少し地味なイメージになってしまいがちです。そこに更に同系色の帯を合わせてしまうと、全体の印象が更に暗くなってしまいます

そんな時は、例えば紺地の場合には、反対色の黄色の帯や、今風の赤と白のチェック柄などの遊び心のある帯などを持ってくると一気に華やかになりますね。

また反対に、薄い色味の着物地の場合は、黒や紺、濃い紫などの帯を持ってくるのはどうでしょうか。

着物と帯の色にメリハリを付ける事で、全体の印象をハッキリとさせ、引き締まったイメージに仕上げる事ができます。

派手目な色柄には同系色や無彩色の帯に、反対色の帯揚げや半襟でワンポイントも素敵

ウールの絣模様などの派手めな色柄のアンサンブルの場合には、同系色の帯を合わせると、全体の雰囲気を落ち着かせる事ができます。

そして、帯で色味を抑えた分、チラリと除く帯揚げや半衿、帯締めなどに反対色を使ってアクセントカラーを用いれてみましょう。


他にも黄色の絣柄のアンサンブルにワントーン暗い茶色の帯を合わせて、黒地の半衿や緑色の帯揚げ、帯締めでメリハリをつけてみるのもおすすめです。

またグレーや白など、無彩色(モノトーン)の帯を入れると色がけんかせず全体を落ち着かせることができます。

ちょっと若いかなと思う色柄には目引き染めをするという手も

あまりにも色柄が若すぎるかな?というアンサンブルの場合は「目引き染め」をしてみるのも一つの方法です。

目引き染めとは、着物を一旦反物の状態に戻し、染料を一色着物地の上に塗り重ねる染色方法で、明るい色の着物地に、濃い色を塗り重ねる事で、落ち着いたトーンの着物地になります。

少々お金はかかりますが、「若々しすぎて着れず、タンスの肥しになってしまっているけれど、思い出のアンサンブルなので捨てられない」等と思っている方にはおすすめの方法です。

羽織と着物を別々に組み合わせてももちろんOK

アンサンブルの羽織りを別の着物と組み合わせて使うと、コーディネートのバリエーションがグンと広がります。

アンサンブルを2つ持っている場合は、羽織りと着物を別々に組み合わせて着まわすのも良いでしょう。

明るい着物を落ち着いた羽織りと合わせると、全体のトーンが落ち着きます。また反対に、落ち着いた着物に、明るめの羽織りを羽織れば、全体的な印象を明るくする事もできます。

ウールや紬の着物や羽織りは、「自分が主役」のシーンで着用するおしゃれ着なので、自由な発想でコーディネートを楽しんでみましょう。

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まとめ

何となく地味なイメージがあったり、逆に幼いと感じる様な色柄も多いアンサンブルですが、帯や小物などのチョイス次第でコーディネートの幅が広がり、雰囲気もグンと変わります。

記事で紹介したコーディネート方法等を参考に、アンサンブルの着物を自分流にどんどん楽しんでみて下さい。

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