着物の基礎知識

草履・下駄の痛くない履き方・歩き方。痛くなった時の対策方法。100均グッズでもカバーが作れる!

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草履痛くない 着物の基礎知識
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草履や下駄を履いた時、足が痛くなることはありませんか?途中で休み休み歩かないと痛くて歩けない、そんな経験をした人も多いのではないでしょうか。

せっかくの楽しいお出かけも、足の痛みに耐えながらでは十分に楽しめませんよね。

そこで今回は「鼻緒で足が痛くならないための対策方法」を紹介します。すぐに実践できるものから、ちょっとしたグッズを利用したものまで色々ありますよ。

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草履や下駄の鼻緒が痛い!痛くならないための対策方法

振袖

草履や下駄を履いて、特に痛くなるのが「鼻緒」の部分ですよね。歩く時に力がかかり、摩擦で靴擦れならぬ「鼻緒ずれ」が起こります。足の甲の部分も鼻緒に押さえつけられて痛くなりがち。

でも下駄や草履の選び方を工夫したり、履く前にちょっと準備すれば痛みを和らげることができます。

痛くならない草履や下駄を選ぶ

最初から足が痛くならない草履や下駄を選べば痛みに悩むことはありませんよね。ではどういった点に注意して草履や下駄を選べばいいのでしょうか。大切なポイントが3つあります。

  • 足のサイズに合っているものを選ぶ
  • 草履台にクッション性がある柔らかいものがおすすめ
  • 前と後ろの高低差が自分に合っているものを選ぶ

足のサイズに合っているもの

当然のことながら、足のサイズに合っていない下駄や草履では足を痛めてしまいます

特に普段着物を着ず、そのため草履などを履く機会もないという人は、つい昔履いていた小さいサイズのもので済ませてしまいがちですよね。

特に靴と違って、草履や下駄は一体どのサイズが自分に合っているのか、分かりにくいもの。

なんとなくこれでいいかと思う前に、一度サイズをチェックしてみましょう。

一般的に草履や下駄は、かかとが1㎝ほどはみ出すぐらいが最も美しい履き姿であると言われています。

ただ、普段草履を履かない人は、かかとがはみ出していると履き心地に違和感を覚えたり、かかとが痛くなることもあります。そういう場合は、かかとまで収まるサイズを選んでも大丈夫です。

実際に足を入れてどちらがいいか試してみるのがいいですね。

さらに鼻緒部分の締め付けや、幅が適切かどうか見ておくと、いざ歩いたときになんか窮屈で痛いという思いをしなくて済みます。

草履台にクッション性がある柔らかいもの

草履台が柔らかくクッション性があると、足への負担が軽減されます。

木で出来ている下駄にはちょっと当てはまりませんが、草履の場合、足の疲れに大きく影響するのがこのクッション性。

もしお店に足を運んで草履を購入するなら、足の裏が接する部分を少し押してみて、弾力性を確かめてみると良いでしょう。

前と後ろの高低差が自分に合っているもの

草履を横から見ると、草履によってはつま先とかかとで厚みが随分違うものがあります。これは前と後ろの高低差が大きいということです。この高さの違いが自分に合っていないと足がすぐ疲れてしまいます

草履たち

草履を履くのは初めて、もしくはほとんど履いたことがないという人は、まずは一枚芯や一の二枚芯の草履を選ぶのがおすすめ。これらはそれほど高さがなく、つま先が地面に近いので、草履に慣れていない人でも比較的歩きやすいです。(参考:草履の形について

日常的にスニーカーを履くことの多い人が急にヒールの高いパンプスを履くと、かなり足が疲れますよね。履き慣れない分、足に負担がかかります。要はこれと同じ原理です。

一方で、普段からかかとの高い靴を履き、スニーカーの方がむしろ違和感があるという人は少し高低差のある一の三枚芯や二の三枚芯などでもいいでしょう。

草履を履く前に下準備をする

草履や下駄を履いた時に、多くの人が痛みを感じる「鼻緒」。指の股や足の甲が痛くなりがちです。でも履く前のちょっとした下準備で、それらの痛みを緩和することができます。

  • 鼻緒を柔らかくほぐしておく
  • 鼻緒の根元を引き上げる
  • 足袋を履く
  • トングカバー/トングガードを用意しておく

鼻緒を柔らかくほぐしておく

買ったばかりの鼻緒は硬さがあります。

靴でも新品だと足に馴染むまでは硬く感じますよね。草履や下駄も同じで、そのまま履くと足を締め付けて痛いので、鼻緒を柔らかくほぐします。

方法は2本ある鼻緒をそれぞれ1本ずつ手で揉んでいくだけ。鼻緒の中には紙や木綿など、芯になるものが入っているので、それらを柔らかく揉みほぐしてあげるのです。

そうすることで鼻緒が柔らかくなり、足に馴染みやすくなりますよ。

鼻緒の根元を引き上げる

鼻緒を揉みほぐすのと一緒に、3か所ある鼻緒の根元をそれぞれ少しずつ引き上げてみましょう

いっぺんに強く引っ張って引き上げるのではなく、「少しずつ」というのがポイントです。引き上げすぎて緩くなるとかえって良くありません。

一度引き上げると元に戻せないので、ここは丁寧に、少しずつ履き心地を確かめながら調節して下さい。

ほんの数ミリの違いでも足への負担は違ってくるので、自分に合うように慎重に調整しましょう。

足袋を履く

草履の時は足袋を履くので、足の指と鼻緒が直に触れず摩擦を軽減できます。

では下駄の場合はどうでしょうか。たしかに下駄は、お祭りや花火大会など「浴衣に素足で下駄」のイメージ通り、基本的には素足に履くもの。

しかし絶対足袋を履いてはいけないのかというと、そんなことはありません。鼻緒ずれを予防するために足袋を履くのは大丈夫

盆踊りなどを踊るときには足が痛くならないように足袋を履く人も多いので、浴衣姿に足袋でも問題ありません。

足が痛くなりそうなら、最初から足袋を履いておくと安心です。

トングカバー/トングガードを用意しておく

足袋は苦手…という人はトングカバーを利用するのも良いでしょう。

トングガード、トングパッドとも呼ばれていますが、これは鼻緒の足の指の股に挟む部分(前坪と言います)を覆うもので、柔らかいシリコン素材やアクリル素材で出来ています。

元はビーチサンダルやトングサンダル向けに作られたものですが、草履や下駄の鼻緒にも使用することができ、最近では「鼻緒用」というものも。弾力があり、透明なので目立たず、こっそり痛みを軽減してくれます。

トングカバーは500円から1,500円ぐらいで販売されています。種類が色々あるので、自分に合うものを見つけましょう。

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痛くならない歩き方を心がける

事前準備が終われば、あとはお出かけの日を待つだけですね。お出かけ当日、歩き方にも少し配慮すれば、より痛みを軽くすることができます。

草履や下駄を履いた時の歩き方は、靴を履いている時と基本的に異なります。その違いを少し意識しながら歩くと足への負担を減らすことが可能です。

  • 指の股と鼻緒の隙間を開けて、浅く履く。かかとがはみ出るくらいが正解
  • 親指と人差し指で鼻緒をつまむようにする
  • 歩幅は小さめに

指の股と鼻緒の隙間を開けて、浅く履く。かかとがはみ出るくらいが正解

指の股と鼻緒の隙間を開けるようにして、かかとがはみ出るくらいに浅めに草履を履くと、痛みの原因となる摩擦が抑えられ、痛みを緩和できます

草履や下駄は、かかとが1㎝ほどはみ出すぐらいが最も美しい履き姿であると上述しましたが、実はピッタリサイズの草履を指の股と鼻緒に少し隙間を開けて履くと、かかとが1㎝ほどはみ出ます。

美しい履き姿で、しかも鼻緒ずれも起こりにくくなるというわけです。

親指と人差し指で鼻緒をつまむようにする

鼻緒を指で「つまむ」ようにして履くのも痛みを和らげる一つの方法です。

単に鼻緒を指で「はさむ」のではなく、「つまむ」というところがポイント。つまむ方が、より足の指に力が入るため鼻緒をしっかり固定し、指と鼻緒が摩擦を起こしにくくなります。

草履で歩くとき、重心をかけるのはつま先の方です。そして足の前半分で地面を蹴るようにして歩きます。指に力を入れて鼻緒をしっかりつかむと、重心が自然とつま先にかかります。

足の指で鼻緒をしっかりつまむと、足裏と草履台の面が離れず、歩いた時にパタパタという音もしません。和装にかなった歩き方となりますので、「鼻緒をつまむ」という履き方は是非覚えておくと良いでしょう。

歩幅は小さめに

草履の場合はつま先に重心をかけて小さな歩幅で草履を摺るように歩くと、着物にふさわしい歩き方となり、指の股にかかる負担も軽減されます。

そのためには、膝をあまり曲げないのがコツです。

つま先はやや内向きに、「1本の線の上を歩くように」前に進むのが和装での歩き方の基本ですが、まずは「小さな歩幅」を心がけてください。

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あると便利!鼻緒が痛くならないおすすめ100均グッズ

出来る限り事前の準備をしても、まだまだ心配ですよね。

そんな時は鼻緒の痛みを和らげるグッズの力を借りて、さらに備えを万全にしましょう。

100均のジェルマットシートとプラスチック粘土をオリジナル鼻緒カバー(トングカバー)に

ジェルマットシートとはゲル状の素材で作られた小さなシートで、家具の転倒などを防止するための耐震グッズです。

プラスチック粘土とは「樹脂粘土」とも呼ばれ、温めた後自分の好きな形にして乾燥させれば、程よい弾力性を保ちながらプラスチックのような質感で固まる粘土です。

いずれも100円均一のお店で売っています

これらを組み合わせれば、自分の足に合ったオリジナルの鼻緒カバー(トングカバー)を作ることができるのです。

ジェルマットはそのまま、もしくは前坪を挟むための切り込みを入れ、自分の足と草履台がフィットするように敷きます。そして指の股が痛くならないよう、挟んだ時の感触を確かめながらプラスチック粘土を前坪の部分に巻き付けて、固めれば出来上がりです。

プラスチック粘土とジェルマットは引っ付けて固めておけば、歩いた時にずれる心配もないでしょう。

自分で作ったトングカバーなら草履を履くのも楽しみになるのでは。お出かけ当日が待ち遠しくなるかもしれませんよ。

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絆創膏/クッション付き絆創膏は必需品

絆創膏を鼻緒ずれしそうなところに事前に貼っておくと、摩擦を防いで鼻緒ずれの予防になります。

絆創膏なら家庭にたいてい常備されていますよね。ガーゼがやや厚めの絆創膏や靴ずれ防止の絆創膏だとクッションがよくなっていて、さらに効果アップです。

鼻緒が擦れて足の甲が痛くなる人は、鼻緒があたる甲の部分にも貼っておくと良いでしょう。

剥がれたりずれたりしたときのために予備を忍ばせておくと、さらに安心です。

ワセリン/クリーム/ベビーパウダーで摩擦軽減

鼻緒と擦れる部分に、ワセリンやクリーム、ベビーパウダーをあらかじめ塗っておくのも一つの方法です。

滑りが良くなるので、鼻緒ずれが起こりにくくなります。クリームは100円均一のものでも、普段使っているハンドクリームでも何でもかまいません。

ベビーパウダーは蒸れを防止する効果もあるので、夏ならダブル効果ですね。

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もし草履や下駄を履いて、足が痛くなってしまったら…

事前にどれだけ万全に準備しても、普段から草履や下駄を履き慣れていないと、残念ながら足が痛くなる可能性は高いです。

でも応急処置を知っておけば、痛くなっても対処は可能。そのためにも外出時には絆創膏やクリームを持っていくことをおすすめします。

  • 擦れる場所に絆創膏を貼る/クリームを塗る
  • 浴衣でも足袋を持っていくと安心
  • 痛くなったら休むのが一番

擦れる場所に絆創膏を貼る/クリームを塗る

鼻緒ずれで足が痛いと感じたら、出来るだけ早く絆創膏を貼るか、クリームを塗りましょう

出来るだけ早めに、というのがポイントです。

皮膚に大きなダメージを与えた後では、絆創膏やクリームを使っても痛みが緩和されない場合も。「ちょっと痛くなってきた」こう感じたら迷わず処置しましょう。

浴衣でも足袋を持っていくと安心

浴衣の時は素足で下駄を履くのが一般的ですが、念のために足袋を持っていくと安心です。

足が痛くてイベントを楽しめなければ元も子もありません。

痛くなってきたらいつでも足袋を履けるように準備しておくと、それだけで気持ちが楽になります。安心感があるって大事ですよね。

痛くなったら休むのが一番

最後の手段は「痛くなったら休みましょう」です。何事も無理をしないのが一番。

痛くなってきたら休み休み動きましょう。花火大会などのイベントに参加する場合は、そのような時間も見越して家を出るのが良いですね。

少し休んでまた少し歩いて…これを繰り返して、足への負担を出来るだけ少なくしましょう。

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まとめ|鼻緒が痛くならないように事前の準備をしておこう

草履や下駄は、履く前の準備で履き心地がかなり変わります。鼻緒を柔らかくほぐしたり、鼻緒を引き上げるといったことを前もってすれば、痛みを防ぐことは可能です。

今はグッズも色々あって、痛みに対して十分に予防策をとることもできます。

草履・下駄選び

  • 足のサイズに合っているものを選ぶ
  • 草履台にクッション性がある柔らかいものがおすすめ
  • 前と後ろの高低差が自分に合っているものを選ぶ

下準備

  • 鼻緒を柔らかくほぐしておく
  • 鼻緒の根元を引き上げる
  • 足袋を履く
  • トングカバー/トングガードを用意しておく

歩き方の工夫

  • 指の股と鼻緒の隙間を開けて、浅く履く。かかとがはみ出るくらいが正解
  • 親指と人差し指で鼻緒をつまむようにする
  • 歩幅は小さめに

新しい靴も履き始めに足が痛くなることは多々ありますよね。履く回数を重ねることで足に馴染んで「自分のもの」になりますが、それは草履や下駄も同じです。

「着物や浴衣を楽しみたいけど、草履や下駄は足が痛くなりそう」そう思って和装を敬遠する人は多いと思います。でも事前に鼻緒対策をしっかり行えば心配はご無用。どんどん着物や浴衣を楽しみましょう。

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