「持ってる浴衣が年齢に合わなくなってきたな」「もう着ることもないし、手放そうかな…」
一年のうち、夏にしか着る機会のない浴衣。
いつの間にか年齢や好みに合わなくなったり、着る機会がほとんどなくなってしまったりと、タンスに眠りっぱなしの浴衣はありませんか。
そのような浴衣は買取に出して、必要としている人の元へ回す方がよいかもしれませんね。
今回は、浴衣の売り方について、3種類の売る方法・買取相場・高く売るポイントを、わかりやすく解説します。
浴衣って売れる?浴衣を売る方法は3種類
浴衣を売る方法は大きく分けて3種類あります。
- フリマアプリやネットオークションで出品する
- リサイクルショップに持っていく
- 着物の買取専門業者で買取してもらう
着物は、着物買取専門業者で買取してもらう方が高く売れやすいですが、浴衣は専門業者であっても買取価格は低めです。
そのため自分に無理のない買取方法を選ぶのが一番ですが、浴衣の種類によっては高価買取が期待できる場合があります。
まずはそれぞれの方法について、特徴や、メリットデメリットを詳しく見ていきましょう。
フリマアプリやネットオークションに出品する
メルカリなどのフリマアプリや、ヤフオクなどのネットオークションを利用すれば、自宅にいながら浴衣を売ることができます。
デメリットとしては、浴衣の写真を撮影したり、素材や汚れを確認したり、梱包や配送をしたりとやらなければならないことが多く、人によっては面倒に感じてしまうかもしれません。
しかし、流行りの柄だったり、たまたま買う人の好みにぴったりのデザインだったりすれば、意外な高値で売れるメリットもあるのです。
着物としての価値は低くても、柄やデザインが流行のもの、あるいは個性的なものであれば、この方法を試してみるといいでしょう。
フリマアプリやネットオークションのメリット
- スマートフォン1つでできる。
- 自分で値段を設定でき、希望通りの価格で売れる可能性がある。
フリマアプリやネットオークションのデメリット
- 出品準備、購入者への発送作業、クレーム対応など、自身で全て行わなければならず、手間がかかる。
- 落札手数料や出品手数料がかかり、結果損になることも。
- 売れずに残り続けることもある。
- 適正な値段を設定するのが難しい。
リサイクルショップに持っていく
リサイクルショップへ売りたい浴衣を持ち込めば、その場ですぐに買い取ってもらえます。
すぐ近くにリサイクルショップがある場合や、車などで複数の浴衣も持ち運べる場合は、この方法も選択肢のひとつでしょう。
ただしデメリットとして、リサイクルショップは着物の専門店ではないので、浴衣の価値に見合った適切な価格が付きにくいことが考えられます。
浴衣を買いにリサイクルショップに行こう、という人はなかなか少ないので、そもそも取り扱い品目に入っていない場合もあります。
実際、数十円~数百円で安く買い叩かれてしまうか、まったく値段がつかないことがほとんどなので、基本的にあまりおすすめしません。
特に高級な着物の場合、その価値を見極めてもらえないまま、二束三文で買い取られてしまうケースもあるので、注意しましょう。
とはいえ、予約不要で持ち込めて即日現金化できるという点では、人によっては嬉しいメリットと言えます。
リサイクルショップへ持ち込むのが大変でない場合、いち早く現金化したい場合、浴衣以外にも売りたいものがある場合にはこの方法を検討してみるといいでしょう。
リサイクルショップのメリット
- 気軽に利用しやすい。
- 買取してもらえる着物なら即座に現金化できる。
リサイクルショップのデメリット
- 着物の査定を専門とする人がいないので、査定価格が安くなりがち。
- 浴衣を取り扱っていない場合がある
着物の買取専門業者で買取してもらう
着物の買取専門業者で買取に出せば、浴衣の価値に見合った正当な価格で売ることができます。
伝統工芸品やブランドものの浴衣ならば、この方法が特におすすめです。
伝統工芸品には、「有松絞り」や「藤井絞り」などの絞りの浴衣、「宮古上布」や「能登上布」などの上布の浴衣が挙げられます。
他にも、格子状の凸凹織りで透け感のある涼しげな「絹紅梅」や「綿紅梅」、木綿糸で絽織りされたさわやかな「綿絽」なども高級浴衣です。
また、有名な呉服店「竺仙」「いそや呉服店」「三勝」などは、着物好きにとって一度は着てみたい憧れの老舗ブランド浴衣と言えます。
しかも、出張買取や宅配買取を利用すれば店舗に行く必要もなく、簡単に売ることができるので、忙しくてなかなか時間が取れない人には、とても重宝する方法でしょう。
ただし、中には浴衣の買取を行っていない着物の買取専門店もあるので要注意。
浴衣と着物を一緒に買取に出せば、浴衣も買い取ってもらえることもあるので、その点もふまえて事前に確認を取っておきましょう。
メリット
- 着物の専門家が査定してくれるので自分の浴衣の価値が適正に評価される。
- 「店頭査定」「出張査定」「宅配査定」これらの中から好きな方法を選べる。
- 査定は無料の場合が多い。
デメリット
- 高級浴衣以外はあまり高額にはならない。
- 浴衣の取り扱いが無い専門業者もある
浴衣の買取相場はいくら?
浴衣の買取相場は、セット小物の有無や伝統工芸品かどうかなどによって、大きく変動します。
ここでは、具体的な浴衣の買取相場をいくつか紹介します。
- 一般的な浴衣
・浴衣のみ 数百円~2,000円程度
・浴衣と帯セット 1,000円~3,000円程度 - 伝統工芸品
・有松絞り 3,000円~5,000円
・絹紅梅・綿紅梅 3,500円~6,000円
・綿絽 3,000円~5,000円
・宮古上布 20,000円~ - 老舗ブランド
・竺仙 3,000円~数万円
・岡重 20,000円~ - 人気ブランド
・SOU SOU 10,000円~
・ツモリチサト 8,000円~16,000円程度
一般的なポリエステルなどの素材の浴衣は数百円程度。
柄や色の汎用性が高く、人気なものでも2,000円程度が相場です。
小物類を合わせると運が良ければ3,000円程度で売ることができるでしょう。
一方伝統工芸品の浴衣は3,000円~。ブランド品だとさらに高額で買い取ってもらえる可能性も高まります。
(画像引用:経済産業省ホームページ)
伝統工芸品には、上記のような伝統工芸品マークがあるので、査定の際は合わせて見せるようにしましょう。
浴衣を売るなら押さえておきたい高価買取のコツ
浴衣そのものの価値は変えることはできませんが、売り方のポイントを押さえることによって、できるだけ高く売ることができます。
せっかく売るのなら最善を尽くして、納得の買取価格を目指してください。
売る時期は5~6月がおすすめ
まずは売る時期を押さえましょう。結論から言うと浴衣は着用シーズン前の5~6月に売るのがおすすめ。
近年は暑い時期が長くなっているので6月や9月でも浴衣を着るのは珍しくなくなってきましたが、やはり最も着る人が増えるのは7~8月でしょう。
そのため5~6月は、浴衣の準備期間。
夏に向けて浴衣を購入する機運が高まっているので、浴衣が高値で売れやすい傾向があるというわけです。
逆にシーズンが終了した9月以降は需要が落ち、値段もその分下がってしまいます。
特にフリマアプリなど、購入者と直接やり取りをするものは、シーズンの影響を大きく受けるので注意した方がいいでしょう。
1シーズン待ってから販売する場合は、浴衣にシミや汚れが付かないよう、大切に保管してくださいね。
帯や下駄などの和装小物もセットにすると売れやすい
浴衣を売るときは、できるだけ帯や下駄などもセットにするのがおすすめ。
帯は必ず必要なものですし、せっかく浴衣を着るなら下駄や巾着なども揃えたいですよね。
たとえばフリマアプリの場合、浴衣単体で出品されていると、帯や下駄は別の人から購入しなければいけません。
手軽に欲しいものが手に入るのがフリマアプリの魅力。そのためすでに組み合わせてあるものの方が、買ったらすぐに着用できて基本的に人気が高くなります。
これはフリマアプリに限らず、どの買取方法でもだいたい似たようなことが言えるでしょう。
浴衣は親しむ人の幅が通常の着物よりも広いので、より気軽に手に取ってもらいやすい工夫が重要となります。
その点一緒に使った帯や小物があれば、初心者でもあれこれと悩まずに済むので、より気軽に手に取ってもらいやすくなるでしょう。
大きいサイズの方が高く売れる
大きいサイズの浴衣は、仕立て直しやおはしょりで身丈の調節ができるので、需要があり高く売れやすい傾向があります。
一方で、小さいサイズの着物は着られる人が限定されてしまうので、あまり高く売れません。アンティーク着物は小さいサイズの場合が多いです。
およそ身丈が160㎝以上あれば、大きいサイズとしての価値があるので、メリットとして押し出していいでしょう。
まとめ|浴衣は自分にとって無理のない方法で売るのがおすすめ。ただし取り扱いの無い場合もあるので要注意
浴衣は着物の中でも最もカジュアルで、多くの人に親しまれるもの。
そのため、正絹の着物のように高価買取をしてもらえることはほぼないので、自分に負担のかからない方法で売るのが一番でしょう。
流行の柄や、買い手の好みに合致した場合は、フリマアプリでもそこそこな値段が付くこともあるので、タイミングを見計らって売ってみるのもいいですね。
しかし、伝統工芸品などの高級浴衣やブランド品の浴衣は、話が別。
数万円で取引されることもあるため、着物買取の専門業者に査定を依頼するのがおすすめです。
ちなみにリサイクルショップや着物買取業者の中には、浴衣の買取を行っていないところもあるので、事前に取り扱い品目の確認をしておきましょう。