着物買取の基礎知識

七五三やお宮参りで使った子供用着物を売ることはできる?お祝い用衣装の特徴と買取相場

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七五三買取相場 着物買取の基礎知識

子供の着物には、生まれた後にお宮参りで着る「産着(初着)」や、七五三の通過儀礼で着る着物があります。

ここでは、それぞれにどのような特徴があるのか、また子供用の着物は買い取ってもらえるのかを解説します。

お宮参りの着物(産着)・七五三の子供用着物とは

赤ちゃんが生まれた時に着るお宮参りの着物「産着(初着)」や七五三の着物は、子供の体型や成長に合わせて作られています。

それぞれの着物の特徴や、人気の色や柄などを見ていきましょう。

お宮参りとは

お宮参り家族

お宮参りとは、本来生まれたばかりの赤ちゃんを住んでいる土地の氏神様に参拝させ、新しい氏子として迎えるという儀式でした。

現代では、無事に生まれてきたことを神様に感謝し、これからの健康を祈願する行事として知られています。

お宮参りの意味と日程

お宮参り男の子

お宮参りは、子供の成長とこれからの健康を願って行います。地域の神社で行いますが、最近は自分の好きな神社でお宮参りをする人も多いです。

一般的には、男の子は生後32日目、女の子は生後33日目ですが、地域によってお七夜や75日目というところもあります。

お宮参りでは、神社へお詣りする場合とご祈祷を受ける場合があります。ご祈祷を受ける場合は、事前に社務所に連絡して予約をとってから参拝に出かけましょう。

お宮参りの着物

お宮参り

お宮参りの時の赤ちゃんは、「白羽二重の着物」に「掛け着(祝い着)」が正式な着物です内着を着せた赤ちゃんを抱え、その上から紐を通した掛け着を羽織らせます。紐は抱えたお母さんやお祖母さんの背中で結びましょう。

最近では内着の着物に白いベビードレスを用いるケースが多いです。ドレスではありますが、男の子が着用しても違和感はありません。デザインも、シンプルなものやレースがあしらわれたものなどがあります。

そのほか、着物に合わせた「すたい(よだれかけ)」や帽子を用意しておくのが一般的です。

男の子の場合

男の子の掛け着は、黒羽二重の熨斗目(のしめ)模様が一般的です。熨斗目模様とは、袖の下や腰まわりに横模様を入れたもの。鷹や兜・武者などの柄に、色は濃いめの青や緑、黒などが人気です。

男の子の掛け着は父方の五つ紋を入れるのが正式ですが、略式であれば友禅羽二重の無垢仕立てに背紋飾りでも問題ありません。

レンタルでは「五三の桐」などの誰でも使っていいとされる通し紋が施されている場合が多いです。

女の子の場合

女の子の掛け着は、ちりめんなどの総模様が一般的です

友禅柄の場合は一般的に家紋は入れません。ただ入れてはいけないということではないので、柄の邪魔にならないのであれば、染め抜き紋や縫い紋を入れることもあります。

桜、松竹梅などの花柄や鞠などのかわいらしい柄が人気で、色も赤やピンク、橙、白が定番。最近では水色やラベンダーといったカラフルなものも増えたように思います。

七五三とは

神社

七五三とは、子供の成長をお祝いする行事です。一般的には3歳の女の子、5歳の男の子、7歳の女の子がお祝いされます。古くは数え年で行われていましたが、明治時代に年齢に関する法律が制定されてから満年齢の数え方になりました。

昔は、栄養不足や疫病、戦乱などで子供が小さいうちに亡くなってしまうことがほとんど。そのため子供が3歳・5歳・7歳という節目を迎えると、晴れ着を着せ神様に成長できたことへの感謝とこれからの健康を祈願し、それが七五三の起源となったのだと言われています。

昔と比べると子供の死亡率は劇的に下がった現代ですが、子供の成長を願う家族の行事の一つとして、今も受け継がれています。

七五三もお宮参りと同じように、ご祈祷を受ける場合は事前に社務所に連絡をしましょう。

七五三の意味と日程

神社02

七五三は神様に成長できたことへの感謝と、これからの健康を祈願した、通過儀礼に由来するものだと言われています。

3歳の女の子が子どもから大人の女性になるために髪を伸ばし始める「髪置きの儀」5歳の男の子が男性の服を着始める「袴着(はかまぎ)の儀」、そして7歳の女の子がゆったりとした子ども用の着物から成人女性のように帯を巻いてカッチリとした着物をき始める「帯解(おびとき)の儀」があります。

七五三詣は11月15日が正式な日程です。しかし、古くは3歳・5歳・7歳を迎えた日、つまり誕生日の日に行っていたとも言われているので、必ず11月15日にお参りをする必要はありません。

ただ、七五三の衣装は重ね着をするので、夏場などはかなり暑くなり熱中症の危険性もあります。やはり、七五三の衣装を着るなら季節的にもからりとした秋がいいかもしれません。実際、天候や家族の都合などに合わせて、お日柄の良い日に実施することがほとんどです。

七五三の着物

七五三

七五三の衣装は、年齢と性別でそれぞれ変わってきます。

3歳の女の子は「被布(三つ身の着物)」と呼ばれるゆったりとした着物、5歳の男の子は「羽織袴」、7歳の女の子は「四つ身」を着ます

また、最近は男女の性別関係なくお祝いする家庭も増えてきました。例えば、3歳・5歳の女の子が着物を着たり、3歳の男の子が被布を着たり、7歳の男の子が袴を着たりしているのを見かけることもあります。

もちろんどのように祝うのかというのは自由ですが、たとえば3歳の女の子に大人と同じような帯をしめた着物を着せると、キツくて我慢できなかったり、着せるのが少々難しいということがあります。

子供に負担をかけることにもなるので、それもふまえて七五三の衣装について詳しく見ていきましょう。

三歳の衣装

七五三三歳

三歳の正式な着物は晴れ着の上に被布を着るスタイルです。

体格に合えば、晴れ着はお宮参りの時の衣装「初着(一つ身、のしめ)」でも構いません。晴れ着に帯は結ばず、兵児帯(へこおび)など幅が広く柔らかい帯を巻き、袖のない被布を上から羽織ります。

三歳の着物を用意するなら、友禅模様のような鮮やかなデザインが祝い儀として好まれます。柄は、ちりめんなどの総模様や鶴亀、松竹梅、花柄、扇、鞠など。

祝い着の下には長襦袢という下着を着ます。これは大人と同じですね。色は白や薄桃色などが無難です。

そして祝い着の上には被布を着用。被布は、祝い着と同じ生地を使用している場合もあれば、祝い着の色と調和するような別の生地(縮緬など)や色のものが使用されているものがあります。

そのほか髪飾りや草履、巾着が必要です。ただし3歳の場合、まだ髪の毛が細かったり長さが足りなかったりしてアレンジができないということもあります。その場合、和風のパッチンどめなどを使ってまとめると、着物とのバランスが取れて華やかになるでしょう。

五歳の衣装

七五三五歳

五歳の正式な着物は、黒羽二重で作った五つ紋付無地、または家紋の入った長着の上に羽織、縞模様の袴。

懐には懐剣(守り刀)を入れ、手には扇子(末広)、そして鼻緒の白い雪駄をはきます。かっこいいですね。長着にはお宮参りの時の衣装を仕立て直しておけば、あとは袴を用意するだけで転用して使用することができます。

また、近年は黒無地のものだけでなく、兜や鷹など熨斗目(のしめ)模様が描かれた長着または羽織を着るのが主流です。袴も、縞模様だけでなく光沢のあるものや吉祥文様などがあります。

羽織は大人の着物なので、七五三で必ずしも必要という訳ではありませんでしたが、最近は長着・袴・羽織のセットのコーディネートが多いです

七歳の衣装

七五三七歳

七歳になると、それまで着ていた「三つ身」の小さい着物を卒業し、「四つ身」の着物を着用します。晴れ着に大人と同じように帯をしっかりと結んだスタイルで、すっかりお姉さんになったように思えますね。

帯まわりには、帯揚げ、帯締め、志古貴(しごき)をつけ、襟元には「筥迫(はこせこ)」という昔の化粧ポーチを入れ、胸元には扇子をさします。晴れ着の下には長襦袢を重ね着し、白足袋に草履、手には巾着袋。そして髪の毛は簪などでまとめると、綺麗に飾ることができます。

着物の模様は、特に決まりはありませんが、三歳の着物と同じような友禅模様の鮮やかなデザインが好まれています。

三歳の時は可愛らしい鞠などの模様を選ぶことが多いですが、七歳では大人っぽく、グラデーションのあるものや、ちりめんなどの総模様、菊の花などがあしらわれた着物も人気です。

お宮参り、七五三の子供用着物は買い取ってもらえる?

きもの小物

お宮参りや七五三で使用した着物はお祝い行事のために用意した後、そのまま自宅にしまい込んでいる人も多いでしょう。

お祝いが終われば譲り先や兄弟がいない限り使う機会もないので、できれば売ってしまいたいと考えるのも無理からぬこと。

しかし子ども用の祝い着はレンタルや洋装で済ませる人も多く、買い取ってもらえないケースも多いです。

子ども用着物を買い取ってもらう方法やポイントを紹介していきます。

子ども用着物を売る方法

総合リサイクルショップなどでは、子ども用着物を買い取っても買い手がつかないことが多いため、そもそも取り扱いをしていないことが多いです。

そのため子ども用着物を売る場合に考えられる選択肢は以下の2つ。

  • ネットオークションやフリマアプリを利用する
  • 着物の買取業者に依頼する

おすすめなのは査定を無料で行ってくれる着物の買取業者に依頼することですが、こちらも子供用着物に対応していないことがあるため、業者を選ぶ際にきちんと確認しておく必要があります。

おすすめなのは全国で宅配買取を行っている「着物10」。買取対応品目に子ども用着物がきちんと記載されています。

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子ども用着物を売るためのポイント

買取の難しい子ども用着物ですが、売る場合のポイントをおさえれば、値段が付く可能性が高まります。

和装小物や帯など衣装をセットで売るのがポイント

着物だけではなく、帯揚げ、帯締め、草履といった和装小物や帯などをまとめて査定に出すのがおすすめです。

セットであればあれこれ組み合わせを悩まずに購入できるため、価格が付きやすくなります。

夏~秋のはじめ頃の需要が多くなるタイミングに売る

たとえば七五三であれば秋頃に行うのが一般的。そのため、夏あたりに需要が一番高くなります。

逆にシーズンが終了した12月以降は需要が落ち、値段もその分下がってしまいます

特にフリマアプリなど、購入者と直接やり取りをするものは、シーズンの影響を大きく受けるので注意した方がいいでしょう。

1シーズン待ってから販売する場合は、着物にシミや汚れが付かないよう、大切に保管してくださいね。

ポリエステル、ウールの着物の買取は難しい

七五三やお宮参りの着物の素材には正絹、ウール、ポリエステルの生地を用いるのが一般的です。しかしこのうち、買取として価格が付くのは正絹のみ。

ポリエステルやウールのものは元の値が安いので、買取不可と判断されることがほとんどです。

この場合は業者に頼むよりも、フリマアプリなどを利用し自分で売った方が買い手がつく可能性があります。

お宮参り、七五三の着物の買取相場

子供用の着物の買取価格は、全体的に低いと考えていた方がいいでしょう。ただし子供の着物といえど、伝統工芸品や作家物・ブランドものは、査定で高く評価されます。

ノーブランドのものだと相場は1,000円から5,000円ですが、伝統工芸品や作家物、ブランドものは10,000円以上になることも。

査定の際には価値を証明する証紙を用意しておきましょう。

まとめ

最近では七五三やお宮参りでも衣装をレンタルすることがほとんどで、子どものお祝いのために着物を購入するということも少なくなってきました。

そのため買い手の需要が少なく値段も付きにくいというのが現状です。

しかし、伝統工芸品などの高級浴衣やブランド品は、話が別。

数万円で取引されることもあるため、まずは着物買取の専門業者に査定を依頼するのがおすすめです。

ちなみにリサイクルショップや着物買取業者の中には、子ども用着物の買取を行っていないところもあるので、事前に取り扱い品目の確認をしておきましょう。

流行の柄や、買い手の好みに合致した場合は、フリマアプリでもそこそこな値段が付くこともあるので、タイミングを見計らって売ってみるのもいいですね。

お宮まいりの手土産なら、こちらのサイトもぜひ参考にしてみてください。

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